2008年4月14日 (月)

3cm以上の肝細胞がんには肝動脈化学塞栓療法とラジオ波焼灼術の併用療法を選択せよ

腫瘍径3cm以上の肝細胞がんの肝動脈化学塞栓療法(TACE)とラジオ波焼灼術(RFA)の併用療法が、それぞれの単独療法より生存期間を延長させることがJAMA49日号に発表された。

対象

腫瘍径3cm以上の肝細胞がん 291

比較

1)      TACE-RFA群:肝動脈化学塞栓療法(TACE)+ラジオ波焼灼術(RFA) 96

2)      TACE群:肝動脈化学塞栓療法 95

3)      RFA群:ラジオ波焼灼術 100

試験デザイン

無作為化比較試験

結果

q  生存期間

l  TACE-RFA群:37ヵ月

Ø  TACE群に対するハザード比:1.8795%信頼区間:1.33-2.63p<0.001

Ø  RFA群に対するハザード比:1.8895%信頼区間:1.34-2.65p<0.001

l  TACE群:24ヵ月

l  RFA群: 22ヵ月

q  生存率

l  1年生存率

Ø  TACE-RFA群:83% vs TACE群:74% vs RFA群:67%

l  3年生存率

Ø  TACE-RFA群:55% vs TACE群:32% vs RFA群:32%

l  5年生存率

Ø  TACE-RFA群:31% vs TACE群:13% vs RFA群:8%

q  有害事象

l  発熱(38度以上)

Ø  TACE-RFA群:78% vs TACE群:77% vs RFA群:76%

l  疼痛

Ø  TACE-RFA群:75% vs TACE群:78% vs RFA群:80%

l  血清ASTまたはALT倍増

Ø  TACE-RFA群:54% vs TACE群:49% vs RFA群:50%

l  血清ビリルビン値上昇(≧0.5mg/dL

Ø  TACE-RFA群:52% vs TACE群:51% vs RFA群:11%

l  嘔吐

Ø  TACE-RFA群:49% vs TACE群:47% vs RFA群:28%

l  白血球数減少(<500/μL

Ø  TACE-RFA群:52% vs TACE群:46% vs RFA群:12%

 

JAMA 2008;299:1669-1677

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年1月26日 (土)

ネクサバールの肝細胞癌に対する適用が優先審査対象として指定

24日、バイエル薬品は、ネクサバール®錠(一般名:ソラフェニブ)の肝細胞癌に対する製造販売承認申請が111日付けて優先審査の対象となった旨の通知を厚生労働省から受領したことを発表した。

ネクサバール®は日本において2006629日に腎細胞癌を適用とした製造販売承認申請を行い、20079月に肝細胞癌への適用を追加申請している()

肝細胞がんを対象として欧米で実施された第III相臨床試験(SHARP試験)の結果が20076月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年会で公表されている。この試験では、ネクサバール®を服用した肝細胞がんの全生存期間(中央値)が、プラセボと比較して、44%延長(HR=0.69p=0.0006)したことが示された。

この結果を基に、欧米では20076月に肝細胞癌への適用追加を行い、10月に欧州()11月に米国()で承認を得た。現在、30ヵ国以上で肝細胞癌への適用が承認されている。

バイエル薬品 プレスリリース

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月22日 (木)

ネクサバール、米国で肝細胞がんにも適応を拡大

1119日、独バイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社は、ネクサバール®(一般名:ソラフェニブ)が米国で切除不能な肝細胞がんの治療薬として適応拡大が承認されたことを発表した。

ネクサバール®は、肝細胞がんを適応として初めて承認された経口抗がん剤であり、同疾病で全生存期間の有意な延長を示した唯一の薬剤。同剤は、2005年に進行性腎細胞がんの新規治療薬として、十数年ぶりに承認されており、現在、世界60ヵ国以上において同適応症で承認されている。

今回の承認は、第III相試験として実施されたSHARPSorafenib Hcc Assessment Randomized Protocol)試験の結果に基づく。

対象

肝細胞がん

比較

ネクサバール®

プラセボ

試験デザイン

無作為化比較試験、第III相試験

試験名:SHARP試験

結果

l  全生存期間

Ø  ネクサバール®:10.7ヵ月

Ø  プラセボ群:7.9ヵ月

Ø  ハザード比:0.69p0.0006

l  重篤な有害事象の発現について、ネクサバール®群とプラセボ群の間で有意差は見られなかった。

l  ネクサバール®群において、最も多く見られた有害事象は、下痢と手足皮膚反応。

バイエル ヘルスケア社 プレスリリース

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月 4日 (木)

ネクサバール®、肝細胞がんに対しても追加申請

バイエル薬品は102日、抗がん剤「ネクサバール®」(一般名:ソラフェニブ)を9月末に肝細胞がんに対する適応についても追加申請したことを発表した。本剤については腎細胞がんについても承認申請中である。

肝細胞がんを対象として欧米で実施された第相臨床試験(SHARP試験)の結果は、今年6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されている。

これによると、ネクサバール®の投与によって肝細胞がん症例の全生存期間がプラセボ投与例に比較して 44% 延長したとのこと。この成績を基に、欧米では本年6月に追加申請を行ない、現在承認審査中。米国でもFDAにより優先審査品目に指定されている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月24日 (月)

ネクサバール®の肝細胞がん治療薬として承認を推奨 -欧州医薬品庁-

バイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社は、921日、欧州医薬品審査庁(EMEA)の医薬品の科学的評価を担当する医薬品委員会(CHMP) がネクサバール®(一般名:ソラフェニブ)を肝細胞がんまたは肝臓がんの治療薬として、承認することを推奨したと発表した。米国食品医薬品局(FDA)は今年8月に肝細胞癌への適応拡大申請を優先審査品目に指定したことを発表している。

ネクサバール®は、腫瘍細胞と腫瘍血管の両方を標的とした初の経口マルチキナーゼ阻害剤。肝細胞癌は、ネクサバール®が奏効した2つ目の『がん』で、現在、欧米諸国を含む50ヵ国以上で進行性腎細胞がんを適応として承認されている。

一方、日本では20066月にバイエル薬品が進行性腎細胞がんを対象に、ネクサバール®の申請を行っており、厚生労働省も優先審査対象に指定しているが、いまだ承認には至っていない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)