ファルモルビシン、タキソールを用いたdose-dense化学療法-乳がんの術後補助療法-
乳がんの術後補助化学療法として、ファルモルビシン®とタキソール®を用いて、これら薬剤の投与間隔を短縮してdose-intensityを高めるdose-dense化学療法における忍容性について11月27日付けのAnnals of Oncology誌オンライン速報版に発表された。
これによると重篤なタキソール®関連毒性は全般的にdose-dense化学療法は通常投与より多く見られたが、血小板減少症だけはdose-dense化学療法で少なかったことが報告されている。
対象
手術療法を施行したハイリスク乳がん 1,121例
比較
1) dose-dense化学療法:ファルモルビシン® 110mg/m2、タキソール® 250mg/m2の順次投与
※ dose-densityを高めるため予防的にG-CSFを投与
2) 通常化学療法:ファルモルビシン® 83mg/m2、タキソール® 187 mg/m2の同時投与
l 両治療に引き続きCMF療法 (エンドキサン®+メトトレキセート®+5-FU®) を3サイクル実施した。
試験デザイン
無作為化比較試験、第III相試験
試験名:HE10/00
結果
l ファルモルビシン®とタキソール®の投与強度(中央値)、はdose-dense化学療法群で2倍高く、full dose投与したサイクルは有意に少なかった。
l 累積投与量および全治療期間は両治療群間で同等だった。
l タキソール®に関連した重篤な毒性は、全般的にdose-dense化学療法群で通常投与より多く見られたが、血小板減少症だけはdose-dense化学療法群で少なかった。
l 発熱性好中球減少症を含む血液毒性は両治療群間で同程度だった。
[私説]
化学療法剤の投与方法の工夫として、同じ用量なら投与間隔を短縮することにより投与強度を高めることによって、治療効果がより高まるという仮説を臨床で検証するdose-dense化学療法が試みられている。
2004年に発表された『科学的根拠に基づく 乳癌診療ガイドライン』では、「有用である可能性はあるが、根拠は不十分であり、臨床試験においてのみ行われるべきである(推奨グレード:C)」とされている。
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